どーも!カン太郎です!
現場造成杭を施工しています。杭に限らずコンクリート打設時に職人さんからよく言われることの一つに、『コンクリやわめで』があります。
意味としては言葉の通り柔らかいコンクリートのことなのですが、今回はその柔らかいコンクリートについて、どう言う意味なの?メリットデメリットは?実際に現場で起きたハプニングについてまとめていきたいと思います。
柔らかいコンクリートとは?
まずどんな意味かですが、教科書的な言い方をするとワーカビリティの高いコンクリートのことです。
つまり、柔めのコンクリートは流動性が高く施工性が良いため、職人さんから好まれています。
実際に柔めを頼まれたときの僕ら施工管理の対応としては、コンクリート工場に連絡をし、『今回のコンクリートですが、柔らかめで作ってください』と伝えるだけです。
連絡をもらった工場が、配合計画の許容範囲内で出来るだけ柔らかくなるように調整してくれています。実際どんなことしているのか、知っている方はコメント欄から教えてください。書いていて気になってきました。
柔めのメリットデメリットについて
柔めのメリットは結構多く、造成杭においては流動性が高いほど孔の中でコンクリートが偏りずらいです。
地上の躯体においては流動性が高いためバイブレータで流れていきやすく、ジャンカが起きづらいということが挙げられます。
基本的に柔らかく作る方がメリットも多く、実際にそうしている現場が多いと思いますが、今までで一度だけ硬めのコンクリートを頼まれたことがあります。
それは、冬場のスラブコンクリートでした。
この時期の土間屋さんはスラブコン打設の日は毎回、夜中の1時2時までは当たり前に残業をしていました。スラブコンクリートは押さえと言って、表面を綺麗に仕上げるために硬化中に上から小手や機械で磨くような作業をしなくてはなりません。
その際にコンクリート中の水が浮き上がってくるのですが、柔らかいコンクリートは水が一定以上抜けるまでに時間が掛かってしまいます。
硬めのコンクリートとすることで少しでも早く押さえを終えて、残業時間を短くすることが狙いでした。
このときに一度だけ、コンクリートを硬めで注文しました。
基本的に施工時は柔らかいコンクリートの方がメリットが多いと思います。
実際に起きたハプニング
ここからは実際に現場で起きた事象を一つ紹介します。
いつも通り、柔めでお願いしていたコンクリート
夏が近づいていたこともあって、1回目の試験でスランプの小さい硬めのコンクリートが来ました。
プラントにお願いして次はもっと柔らかいお願いしますと再度注文。
2回目の試験の荷下ろしの際、なんか水っぽい感じがしていたのですが、そのまま試験を進めます。どう見てもシャバシャバ。スランプを測ると24近くあります。21±2が許容値なので全くかすりもせず。もう一度やりますがもちろんアウト。
規格外の生コン車には帰ってもらいました。
柔めでお願いしていたので、少し申し訳ない気持ちもありましたが、不良品はしっかり返品しないと品質の高い建物はできません。
運転手がなぜか納品の伝票にサインを頼んできましたが、キッパリ断ります。
よくあることでは無いので、運転手も動転してたのかもしれませんが、これから施工管理業務に就く方は安易にサインをしないようにしてください。
こういうことは中々無いのですが、こういうときのための施工管理なので、ハプニング時の対応は自信を持って毅然と行えるようにしましょう。
ちょっと偉そうな書き方になってしまったかもしれません。。。m(_ _)m
それではまた!!!