ちょっと前に参加した偉い人たちの飲み会について書きますね。
もちろん色んな制限は解除されてからなので勘繰らないでください。
お店は鰻屋さん。場違い感がすごい。僕と5個上の先輩以外は全員役職者の7人。僕の会社はそこそこ大きいのですが、次期社長ルートにいる幹部までいた。
たまたま偉い人が集まってた現場に居合わせたときに盛り上がり、その場にいた僕も参加することになった。
緊張するなー、気使うなーと考えながらも、色々うちわの話も聞けそうだなとワクワクしてた。
結果から言うと本当に行って正解、楽しい話がたくさん聞けた。
話したいこともたくさんあるけど、まずはお店と料理の話。ビールで乾杯。綺麗なお通しが出てくる。ここまでは想定内。
しばらくして二杯目。統括部長の『いつもみたいにお願いー』の一言で並ぶ何種類もの日本酒。
辛いのから飲んでいくごとにした部長をよそに僕にはひとつ気になることがあった。
周りにお客さんが誰もいない。
18時過ぎから飲み始めてそろそろ19時になるのだが、テーブル4卓とカウンター数席は空席。
7人で貸し切るには少し大き過ぎるお店だ。
たまたま空いてるだけだろうな、少ししたら人も来るだろうと思ったが、退店する22時まで誰も来なかった。会社の力って偉大だなと思った。
食べたのは鰻の白焼き、うな卵、うな重、その他おつまみ。全部美味かったが、特に白焼きは身がホワホワで素晴らしかった。
この記事を書くのにいくらぐらいか気になったので調べてみると、うな重だけで約5000円。うな卵2000円オーバー。うな重は一人にひとつあったので、普通の居酒屋だったら、うな重だけで終われるぐらいだなと仰天。
帰りには彼女に鰻弁当のお土産ももらえて、至れり尽くせりでした。
会自体も本当に面白くて、なにが面白かったかって、大先輩方の昔話が面白すぎる。爆笑って訳じゃないけど、すごい時代だったんだなと言う感心とそんなことあるんだっていう驚き。ここでは話せない話もそれなりにあるんだけど、こんなところまで読んでくれた方へ向けてひとつだけ。
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めっちゃデカい商業施設の現場を1年半弱で終わらせると言う超突貫現場。
最終的には大赤字だったらしいんだけど、途中から支店長「金はいいから絶対に終わらせろ」といわれるくらい大変だったらしい。
その現場は最盛期で1日に3000人超えるぐらい。それでも毎日朝礼は全員でラジオ体操をしていた。その中で一人でもちゃんと体操していない職人を見つけると毎日やり直しをさせていたらしい。
その頃の所長の悩みは壁の内装ボードのクラック。貼り替えを指示したボードが何日も貼り替えられてない。職長を怒鳴りつけると貼り替えました、とのこと。それが何回か続き、職長もさすがにそこまで嘘はつかないだろうと疑問に思っていた。
考えると一つ思い当たる節があったので、翌日の朝礼時に、所長は朝礼会場下にある例のボード前にいた。
そしてラジオ体操が始まる。~ターン タッタ タッタタラ ターン タッタ タッタタラ~
終盤に差し掛かりついにそのときはやってきた。ラジオ体操終盤にはジャンプがある。
『ジャンプ、ジャンプ、ジャンプ』に合わせて、石膏ボードも『ミシッ、ミシッ、ミシッ』
『ジャンプ、ジャンプ、ジャンプ』
『ミシッ、ミシッ、ミシッ』
3000人のジャンプは下の階にまで衝撃を与えていたのだ。所長は朝礼会場の下の階のボードばかりにクラックが入ることが気になっていたのだ。構造計算でも3000人のジャンプによる衝撃荷重は見込んでいないだろう。案の定、ジャンプするたびに石膏ボードにひびが入っていた。
所長は次の日から朝礼時のジャンプは禁止にした。
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というお話なんですけど、面白くないですか?
まず3000人が現場に集まるってこと自体想像するのが中々難しくて、、普通にアーティストのライブぐらいの規模ですからね。
そして全員でジャンプってそれこそライブじゃん、って。
下の階のボードが割れるくらいって建物も相当揺れたんだろうなーって。人の力ってすごいんだなーって。
他にも朝礼後に政府の役人がバスで乗り込んできた話とか、いろいろあったんだけどここじゃ話せなかったり、まとめきれなかったりするので、また数年後機会があればってことで。
あと数十年は行くことの無いだろう偉い人の飲み会についていった話でした。